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タジマノキシノブ 新種です

タジマノキシノブ

タジマノキシノブ ウラボシ科

タジマタムラソウという植物があります。
植物観察会などで、但馬の名前が入った唯一の種ですとお話してきました。

タジマタムラソウ

実は、タジマシノなど但馬の名前が入った雑種は他にもあるのですが、独立した種としてはタジマタムラソウが唯一であり、他の雑種は、まずお目にかかることができないものです。

タジマノキシノブ

タジマノキシノブ

うれしいことに但馬の名前がついた植物が増えました。養父市八鹿町で採られた標本をもとに新種記載されたタジマノキシノブです。

タジマノキシノブの学名は、Lepisorus tajimaensis T.Fujiw. です。ここにもしっかりと「tajima」が入っています。

クロノキシノブ

タジマノキシノブ

タジマノキシノブ

兵庫県には、タジマノキシノブに似た種としてノキシノブ、クロノキシノブ、フジノキシノブが生育します。

ノキシノブの仲間はごく普通にみられる種です。樹木の幹についていたり、石垣についていたりします。
ノキシノブの仲間は切れ込みのない細長い葉という単純な形をしています。特徴が少ない種なので外見で区別するのは難しいです。

左はふちが波打ち、ねじれるものもあり、葉柄は緑。タジマノキシノブ。右は葉柄が黒いので雑種の可能性が高い。

クロノキシノブ。葉の幅は狭く、葉柄は黒い。

タジマノキシノブ。水辺

タジマノキシノブ。水辺

クロノキシノブとの雑種があり、どうもよく分からないという個体もあります。

識別能力の低い私は以下のようにして見分けています。

・小さな個体では判断しない
・葉が大きくて、葉の幅が広い
・葉柄は黒くない
・葉がねじれたり、裏返りかけている
・葉の裏に鱗片が多い
・水辺の近くなど湿気た場所に生えている

タジマノキシノブは、現在、旧八鹿町、旧大屋町、旧関宮町、旧和田山町、旧日高町、旧村岡町、新温泉町、京都府では福知山市、京丹後町、福井県では池田町で確認されています。

発見当初は稀少な種と思われていましたが、普通にある種であると思います。
これはタジマノキシノブではないかと思われたら、兵庫県立人と自然の博物館に紹介ページある専門家の方に写真を送ってみてください。分布域の解明に役立つと思います。

https://www.hitohaku.jp/research/h-research/20251114news.html

すでに終わったところもありますが以下の予定で実物を見ることができます。

兵庫県立人と自然の博物館および但馬地域における展示予定(11月22日現在)

11月15日(土)~11月24日(月・祝) 兵庫県立人と自然の博物館
11月26日(水)~12月4日(木) 養父市公民館(兵庫県養父市広谷250)
12月5日(木)~12月14日(日) やぶ市民交流広場(YBファブ)(兵庫県養父市八鹿町八鹿538−1)
※12月7日(土)14:00~15:30 タジマノキシノブ現地見学会(YBファブ〜八鹿小学校)
12月15日(月)~12月20日(土) 大屋地域局(兵庫県養父市大屋町大屋市場20−1)
12月21日(日)~12月26日(金) 関宮地域局(兵庫県養父市関宮637)
2026年1月6日(火)~1月12日(月・祝) 兵庫県立人と自然の博物館
1月13日(火)~1月23日(金) 朝来市役所(兵庫県朝来市和田山町東谷213-1)
1月24日(土)~2月11日(水・祝) 豊岡市立コウノトリ文化館(兵庫県豊岡市祥雲寺127)

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