日本全国で、外来種が増えていて様々な問題が起きています。
ここは、豊岡市出石町の谷山川です。但馬で最も先進的な取り組みが行われています。しかし、それでも外来種の勢いに人間は防戦一方です。
2015年8月30日
何度も駆除をしたにもかかわらず特定外来生物のオオフサモが外来のオオアカウキクサの中から頭を出しています。
2015年8月30日
川面を覆い尽くさんばかりにオオアカウキクサが繁茂しています。雨が降れば下流に大量に流れていきます。
2016年3月5日
3月5日は、まだ冬の寒さが残っていましたが、オオフサモの茎が残っていました。冬を越したようです。茎が残っていると一気に増えます。
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2016年3月5日
すでに葉が広がっているオオフサモもあります。水中の藻はコカナダモです。この川の水中は全てコカナダモです。コカナダモも外来種です。
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2016年3月5日
この時期、オオアカウキクサは赤くなっています。大赤ウキクサというのが納得の色です。夏に比べると広い水面が見られます。オオフサモの方が少なく見えます。
2016年3月5日
広く水面が広がっています。しかし、水底の泥の中には地下茎が生きています。
2015年8月30日
すぐにこの写真のようになります。アサザという植物です。この植物は野生であれば絶滅危惧種ですが、この谷山川では駆除対象種です。誰か分かりませんが、ホームセンターでアクアリウム用に売られていたものを捨てられたようです。好適な環境のようで爆発的に増えています。このような国内のどこかからやって来たと思われる種を国内移入種と呼びます。
一度、一人の方に3日間に渡って徹底的に抜き取ってもらいました。しかし、一月もするともとに戻ってしまいました。
2016年3月5日
緑の濃い部分がオランダガラシです。別名をクレソンと言います。肉料理に付いている野菜です。これも外来種です。かつては谷山川の上流にしかありませんでした。それが、下水道の完備によって水質が向上したことで下流にまで広がりました。少し採ってかじってみましたがおいしかったです。
2016年3月5日
すでにこんな状況です。
谷山川は、環境ネット出石さんを中心に、区長会、地元地区、出石中学校、出石高校、出石ライオンズクラブなど多様な人たちが積極的に関わって美しい環境を維持されています。
今回、環境ネット出石さんは、紹介した水の中の外来種だけでなく、陸上のオオキンケイギクも駆除されています。大変な努力のおかげでなんとか進行が止まっているというのがひいき目に見た感想です。今年は私もお手伝いをしに行きたいと思っています。みなさんも是非ともよろしくお願いします。
それが無理な方は、自分の住む場所で害の顕著な外来生物の駆除に頑張ってみて下さい。