昨年12月にコウノトリ文化館から、何者かが軒の横柱にカキの実を置いているとの情報があった。東屋の屋根の内側にも3箇所、市民研究所の事務所兼倉庫の軒下にも置いてある。
そのことについては、様々な調査結果と状況証拠からテンの貯食行動であるとして、昨年12月に報告したところである。
(https://www.tajima.or.jp/modules/nature/details.php?bid=499)
しかし、その時点ではテンの貯食行動の決定的証拠となる貯食場所でのテンの映像が撮影できていなかった。
その後の調査でいくつか撮影できたので、あらためてここに報告する。前回の報告についてもあわせてご覧いただきたい。
貯食場所にテンが現れる。
動画撮影に成功。
貯食場所でテンが撮影できたのは、2014年1月15日(静止画)、3月13,14,21日(動画) でいずれもコウノトリ郷公園内コウノトリ文化館南側東屋である。
なお、今回は、テンが柱を降りていくところも撮影できた。
ある文献でテンは「垂直柱登り」ができない生き物として記載されている(和歌山県の社寺におけるアライグマの文化財被害現状調査 著者:宮下実 (近畿大 先端技総研)、仲幸彦 (近畿大)、藤吉圭二 (高野山大 文))。
今回撮影できた場所は垂直柱登りをしない限りたどり着けない場所である。テンは垂直登攀能力を持っていると認識すべきである。
テンは、貯食行動をとること、垂直登攀能力があることをここで報告し、確認しておきたい。