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JR山陰線「梁瀬駅」(朝来市)周辺の見どころ情報

~心地よい 鉄路の揺れに 身を任せ 上り下りの 人生行路~

駅でレンタサイクルを借りたり、列車に自転車を輪行して行くことのできる見どころ情報をお送りする「駅サプリ」。
(サプリは補足という意味です。「たじま途中下車の旅」を”個人的に”補足し、またお読みくださる皆さんの心の栄養補給の足しになれば幸いです。)
今回はJR山陰線「梁瀬駅」です。
梁瀬は「矢名瀬」とも記し、遠阪峠越えの宿場町で、その面影を古い家並みに残しています。そして古くから栄える地には、やっぱり伝説・奇説がいっぱいあるのですよ。(駅近辺の見どころは、「たじま途中下車の旅」~梁瀬駅編~に詳しくのっています。先に見てね。なお写真の撮影日はまちまちです。)

楽音寺(朝来市山東町楽音寺)

梁瀬駅近辺は「たじま途中下車の旅」にお任せし、駅を一気に約1.5㎞南下して楽音寺様に行きます。兵庫県の指定天然記念物「ウツギノヒメハナバチ」の生息地としても知られていますが、最近はその数を減らしているようです。
さて、こちらの不思議伝説は「難儀にあったお薬師様」です。(参照:歴史博物館ネットミュージアム 兵庫歴史ステーション)
昔々、楽音寺に泥棒が入り、薬師様を盗んで鍛冶屋に売り飛ばしました。鍛冶屋は薬師様を溶かそうとするのですが、いくら熱を加えても溶けません。怒った鍛冶屋は金づちで力いっぱい薬師様をたたくと「がっこんじ、がっこんじ」と仰るではありませんか。びっくりした鍛冶屋は楽音寺の弁天池に放り込んでしまいました(写真下左)。夜に旅人が遠坂峠から楽音寺の方を見ると、ぴかぴか光るものが見えます。お坊様に知らせ池の底を探ると、盗まれた薬師様が見つかりました。お堂にお祀りし(写真・上右)、お参りする人が絶えませんでしたとさ。

楽音寺の周りはヒメハナバチのモニュメントだらけで、蜂の嫌いな方は要注意。

茶すり山古墳(朝来市和田山町筒江)

楽音寺から北近畿豊岡自動車道沿いに西へ行くと、国史跡、近畿最大級の円墳、茶すり山古墳があります。5世紀前半に造営され、直径約90メートル、高さ約18メートル、2段築成、円筒埴輪や朝顔形埴輪が巡らされていました。

頂上に上がるのに、メタボの私は息が切れます(写真・下左)。ガラス張りの埋葬施設(写真・上左)、段の端には復元された埴輪が並んでいます(写真・上右)。北近畿豊岡自動車道に乗っていると、古墳の裾下をトンネルでくぐりますが、上から眺めるとよくわかります(写真下右)。個人的な感想として、草刈りが大変そうです。(そう思うくらい、綺麗にされていました。)

慈照寺(朝来市山東町大月)

茶すり山古墳から県道276号線を南下すると慈照寺様があります。県指定文化財の石造七重塔(写真・上左)と、お地蔵様と比丘像がかわいい石幢(写真・上右、下右)があります。
そして、こちらの不思議は「ならずの鐘」です(写真・下左)。盗難にあった鐘が、戦後、偶然に尼崎市で檀家の方に発見され持ち帰られたといいます。盗難後、売りに出されていた古物商の店頭ではろくに鳴らなかったのに、慈照寺に帰ったとたんに妙音を発して鳴り響き、人々は合掌感激されたそうです。(参照・慈照寺看板)親切に御教示くださったご住職様、有難うございました。

八幡神社(朝来市山東町溝黒)

慈照寺様から一気に南下し、コウノトリの人口巣塔の近くに八幡神社があります。大きな土俵、小ぶりながら非常に手の込んだ彫刻で飾られた本殿が目を引きます

この彫刻は、豊岡小田井町 秋塚治助広貞の手によるものです。躍動感が素晴らしい。同人の仕事は、香美町小代区の光明寺、八鹿町名草神社の稲荷社、大屋町の福王子など、幅広く活躍の後が残されているそうです。

西谷のフジ(朝来市山東町粟鹿)

八幡神社から東へ3㎞ほど行くと、粟鹿川のほとりの大きなエノキに体を巻き付けた「西谷のフジ」があります。推定樹齢は300年~350年とされており(参照:朝来市HP)、下にたたずむ石仏とともに、人の往来を眺めてきたのでしょうか。花の時期に来るときれいでしょうねえ。

當勝神社(朝来市山東町粟鹿)

西谷のフジの近くに、當勝神社があります。その叢林は神社を中心に約3haにわたって繁茂しています。狛犬の上に独立した屋根が掛けられている例を、私はあまり知りません。大切にされているのが分かります。

こちらの彫刻も見事ですねえ。迫力あるというよりは、何か親しみと優しさを感じる作りです。鳳凰の下の獅子は親子連れ、龍は金色に目を光らせていますが、ゆったりまったりしているようです。
この當勝神社と次の粟鹿神社は、T2の54号に詳しくのっています。ぜひ一緒にご覧ください。

但馬の情報誌「T2」54号の該当ページはこちらから

粟鹿神社(朝来市山東町粟鹿)

當勝神社から北に1kmほど進むと、但馬五社の一つ、創建は約2000年前の粟鹿神社があります。さすがに見どころ満載です。
詳しい説明は省いて、こちらの不思議話は勅使門の鳳凰です。勅使門に飾られている2羽の鳳凰の彫刻は江戸期に活躍した彫師、左甚五郎の作(写真・下左)。この鳳凰が名作ゆえに夜な夜な門を飛び出し、人を驚かせていたと言います。鳴き声もうるさく、苦情が来たので、甚五郎が1羽の首を切り落とし、以後鳴かなくなったと伝えられています。(参照:但馬の百科事典)
キジも鳴かずば撃たれまいに、鳳凰も鳴かずば切り落とされまいに、、

本殿・拝殿裏には小丘があり、御陵と呼ばれいています。古墳かな? また入口の鳥居から左に進むと、御神木のスギがあります。映画ロードオブザリングに出てくる木の精霊の横顔のようです。

梁瀬駅周辺にも、不思議話がありましたね。
あなたもいかがですか? 但馬はいつでも、旅人を迎えてくれます。

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