こんなところに生育する
ネコノシタ キク科
ネコノシタは砂浜に生育する海浜植物です。
葉は厚くて硬く、葉の両面には短い剛毛があります。触るとざらざらしており、猫に舐められたことのある方には納得の名前と質感です。
茎は地を這い長く伸び、茎の節から根・茎・葉を出します。そのため1個体が非常に大きくなることがあります。また、別個体に見えるものも実は茎が途中で切れて離れた同じ個体由来だったということもあります。
花は黄色で7月から10月にかけて茎の先端に頭花が1つ付きます。沖縄などで見られる同属のオオハマグルマは頭花が3~4個付きます。花びらのように見えるのは舌状花で、中央にあるのは筒状花です。それぞれが1個の花です。
花は長い間咲くので、9月くらいになるとつぼみから完熟した種子までが一緒に見られます。種子は、長期間海水に浮き、海水に触れても発芽能力を失うことがないので海流散布に適しています。
ネコノシタは多くの府県で絶滅危惧種に指定されています。大阪府のように絶滅したところもあります。兵庫県も激減しておりBランク指定になっています。
昔は但馬の大規模な砂浜にはネコノシタが普通に生育していました。それがだんだんと数を減らしていきました。ある海水浴場のはずれにあった豊岡市最後の小さな群落は、台風の大波で流されてしまいました。そして、群落規模のものは2024年には但馬で1カ所だけになりました。
いよいよ危機的だなと思っていると思いがけない場所で再発見できました。
場所は、多分、最初期に姿を消したと思われる大きな海水浴場です。
1985年にピークを記録した海水浴客は、今ではおよそ10分の1にも激減しています。この海水浴場では砂浜への負荷が減り、海流散布だと思われる海浜植物が復活してきています。
ネコノシタはベトナムから台湾、沖縄などを経て日本海側は新潟県まで分布します。日本海の海流の流れから考えるとこの砂浜で復活したネコノシタは、どこか南の方から流れ着いたのだと思います。

























