サギ科サンカノゴイに関しては、2011年と2012年の但馬情報特急の記事としてアップしています。今回、新たな観察機会を得たので14年ぶりに本種の記事を書きます。2011年の記事に、サンカノゴイは兵庫県レッドリストCランク種であることが記されていますが、その後の見直しで現在はAランク種に指定されています。
もともと、冬のヨシ原に潜む人目に触れる機会のごく少ない水鳥。個体数の把握が難しいこともありますが、ここ10数年の間に湿地のヨシ原環境が消失または悪化し、サンカノゴイの生息環境がさらに縮小したことも考えられます。
体長76cmほどの大型の水鳥で、ヨシ原で首を伸ばしてじっとしていると、その見事なカムフラージュを見破ることは困難です。観察チャンスはこの2月に降ったような大雪の後にやってきます。ヨシが積雪で押しつぶされると、サンカノゴイの隠れ場所がなくなります。さらに、甲殻類や魚類を採食するための餌場も、雪の積もっていない限られた水面に出てこなければなりません。
今回は円山川中流域にかかる支流のヨシ原でサンカノゴイの観察チャンスがありました。この写真のとおり、雪原を丸見えで歩くサンカノゴイを見ることができました。ヨシ化けのカモフラージュ模様も、真っ白な雪の上では意味がありません。足指の大きなも、雪上だとよくわかります。倒れたヨシや、水草の上を歩いて採餌するための形状であることがよくわかります。
飛び立ったところです。縮めていた首を伸ばしますが、長い首を持っているのが分かります。頸部の羽毛は密に生えており、人間のマフラーのような防寒機能があるのでしょう。
餌場の湿地で、サンカノゴイがコウノトリと遭遇しました。サンカノゴイが捕獲した餌を、コウノトリが横取りしようと近づいた場面です。サンカノゴイが突然首を伸ばし、羽毛を逆立てて翼を広げました。明らかにコウノトリに対する威嚇行動です。コウノトリは一瞬たじろいだあと、ゆっくり離れていきました。サンカノゴイの頸部の羽毛は、先ほど防寒の役目だと書きましたが、このように自分の体を唐突に大きく膨らませて警戒すべき相手を威嚇するためにもあったのです。
サンカノゴイとコウノトリ、どちらも兵庫県レッドリストAランクの鳥です。そんな希少種を何気に観察できる湿地環境が、まだ豊岡盆地には残っています。
























