イソヤマテンツキは、カヤツリグサ科の植物である。よく似た植物は、田んぼや湿地でよく見る。
イソヤマテンツキは、イソという名前から分かるように海岸に生える植物である。但馬の海岸でこの手の植物を見たらまず間違いなくイソヤマテンツキだろう。
イソヤマテンツキの生育するのは、砂浜ではなく、岩石海岸である。ここには、土砂や水はほとんどない。さらに過酷なことに、イソヤマテンツキは水際に近い潮のしぶきを浴びる岩場に生える。
イソヤマテンツキは、但馬では、今のところ1カ所でしか記録がない。
他に記録がないが、そこにしか生えていないというわけではないと思う。
それなりの数が生えていると私は思う。
日本海側の岩石海岸は急傾斜地が多く、植物愛好家がちょっと見に行こうと思うような場所は多くない。岩石海岸の植物を観察しようと思えば、岩が濡れてなくて、風がなくてと・・・条件を選ばないと危なくてしようがない。そんな日は、日差しが強かったりして、これも大変だ。しかも、苦労して見に行っても、岩石海岸の植物は種類が少なくて、観察していてもあまり面白くないのだ。
そんなわけで、この植物の発見は、磯釣り愛好者に任せたいと私は思っている。見間違えることはまずありません。見つけたら、是非ご一報ください、磯釣り愛好者様。
とりあえずこの植物は、兵庫県の絶滅危惧種に指定されています。