たじまのしぜん

マツカサススキ

マツカサススキという名前は、「松かさ」みたいな部分があるススキに似た植物という意味でしょう。

茎は高さ1~1.5mになります。背の高さも葉の様子もなんとなくススキに似ているように見えますが、ススキはイネ科の植物で、マツカサススキはカヤツリグサ科の植物です。ススキの茎は丸いですが、マツカサススキの茎は、角がとがらずに丸くなった三角形をしています。科が違うと茎の形も違うのですね。

松かさみたいなのは、小穂(しょうすい)と呼ばれる花の集まったものが10~20個かたまって球状になったものです。

マツカサススキは、大きな川のすぐ近くで洪水によって地形が変わるような場所に生えています。マツカサススキは、洪水のような破壊がないと他の植物との競争に負けてしまって姿を消してしまいます。ですからいつも同じ場所に生えているというわけにはいきません。生えることのできる場所が限られるので絶滅が心配される植物の一つになっています。
 円山川沿いには八鹿町から城崎町にかけて、出石川沿いには旧豊岡市で、河川敷や休耕田に稀に見られます。
 コマツカサススキというよく似た植物がありますが、こちらは、山の中にある湧水湿地や棚田の休耕田に見られます。
 このマツカサススキは、出石川に隣接する休耕田にたくさん生えていました。コウノトリのためのビオトープとして整備された田んぼです。同じような立地を好むタコノアシが隣に生えていました。どちらの種にとっても円山川水系で最大規模の生育地です。

手前がタコノアシで奥がマツカサススキ
 この場所は、近い将来、大規模な湿地として生まれ変わります。マツカサススキやタコノアシのような植物が生きていける環境も作ってもらえたらいいなと思っています。

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