冬のカモの中でも、ひときわ白い体が目立つカモがいます。出石街道の堤防国道を走っていると、河川の中で目立つ存在です。カワアイサです。
カワアイサのオスは真っ白な体に、深い緑色の頭部が特徴。光の加減で、頭部は黒にも見えます。薄紅色のくちばしは、先端が鉤状になっています。このくちばしの形状はカワウとよく似ています。カワウは潜水採餌が専門で、水中の魚を捕食します。カワアイサもカワウと同じく、潜って魚を捕まえます。魚を引っ掛けるために、くちばしの先端が鉤状になっているのです。
カワアイサのメスです。オスに比べ、体の色は灰色が強いです。頭部は茶色で、後頭部のざんばら髪のような羽根が目立ちます。くちばしの形状はオスと同じ。
カワアイサは採餌方法が他のカモと異なるため、カワアイサだけで群れを作っています。日没後に活動する多くのカモが昼間は水上で休息しているのに対し、魚食のカワアイサは日中積極的に動きます。人の目にも触れやすいのはそのせいです。警戒心が強く、観察しようと近くで立ち止まると、カワアイサの群れはあっという間に飛んで行ってしまいます。遠くからそっと観察しましょう。