たじまのしぜん

カニクサ

カニクサ カニクサ科

山野を歩いていると林縁などによく生えています。人里にも多くあり、少し荒れた生け垣や畑の隅に生えていたりします。気に留めて歩いているとしばしば出会うことのできる植物です。

カニクサはつる植物です。他の植物などに絡みつくようにして上に伸びます。大きなものは高さ数mになります。
シダの仲間でつる性のものは珍しく日本にはカニクサ(変種含む)とイリオモテシャミセンヅルしか生育しません。イリオモテシャミセンヅルは八重山諸島にしか生育しませんから普段私たちが目にするのはカニクサです。

このカニクサ、よく見ると様子の違う葉がついています。葉の幅が広くてあまり切れ込まない葉と葉の幅が狭くて小さく切れ込む葉です。質感も違う様に感じます。

裏側

さらに後者の葉をひっくり返すと縁の方に細長い楕円形のかたまりがついています。これは胞子嚢です。カニクサはシダ植物なので花を咲かせません。胞子で増えます。胞子嚢の中には胞子が入っていて、秋に胞子嚢をたたくと黄褐色の胞子が出てきます。

ひょっとしてこれが一枚の葉?

不勉強な私は、カニクサには茎があってそこからたくさんの葉が出てきていると思っていました。ところがそうではなくて、茎だと思っていたものは茎ではなく複葉の中心にある中軸と呼ばれるものでした。茎は地下にあり、そこから地上に葉が伸びていて、ただ一枚の葉が広がっているのだそうです。小さな葉がたくさんあると思っていたら巨大な一枚の葉だったのでびっくりです。

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さてカニクサとは不思議な名前です。いくつかの説がありますが、有力なのは、茎のように見える中軸を使って子どもたちがカニを釣って遊んだことが由来だというものです。
カニはサワガニなのでしょう。イネ科には、そのものずばりのカニツリグサという植物があります。これもサワガニを釣ったのだと思います。一度、孫と試してみたいと思います。

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