兵庫県では2007年の森林動物研究センター設立以来、野生動物管理の3つの概念「個体数管理」、「生息地管理」、「被害管理」を科学的な研究結果に基づいて実践してきました。10数年にわたるモニタリング調査では、サルやクマの生息数やシカによる下層植生の変化、地域ごとの遺伝構造などを、調査手法の開発から毎年の変化まで情報を蓄積してきています。これらの研究成果は被害地域での、密度管理や地域の主体的な対策進展に活かされ、改善が進んでいる事例も確実に増えてきました。一方、今まで生息していなかった地域への野生動物の分布拡大や耕作放棄などの地域の環境変化により、野生動物を取り巻く状況も変化し、地域間で解決すべき課題に大きな差が生じつつあります。
そこで、本シンポジウムでは兵庫県および森林動物研究センターが進めてきた研究や実践を紹介し、課題解決に向けた今後の挑戦を提示したいと思います。
■シンポジウムの内容
(1)テーマ
境界なき野生動物との共存
~科学的モニタリングと地域主体の被害対策への成果と課題~
(2)開催日時
令和4年2月19日(土曜日)13時00分~16時30分
(3)プログラム
◎開会挨拶・趣旨説明
梶 光一所長(東京農工大学 名誉教授)
◎研究発表
・データ分析に基づくニホンジカの順応的管理
高木俊主任研究員(兵庫県立大学 准教授)
・イノシシの密度推定手法の開発と現状
栗山武夫主任研究員(兵庫県立大学 准教授)
・地域生態系保全のためのモニタリング体系の構築と展望
藤木大介主任研究員(兵庫県立大学 准教授)
・ツキノワグマの広域管理を目指した取り組み
横山真弓研究部長(兵庫県立大学 教授)
・兵庫のサル群管理の10年
森光由樹主任研究員(兵庫県立大学 准教授)
・地域主体の防御と捕獲モデル集落育成の成果と課題
山端直人主任研究員(兵庫県立大学 教授)
・獣害対策チーム再構築等、新たな兵庫の体制構築
井上裕司(森林動物専門員)
◎コメント・講評
林 良博名誉所長(国立科学博物館 顧問)
■開催方法
(1)ZOOM等によるオンライン開催
(2)参加申込:特設サイトの参加申込みフォームからお申込みください
https://www.e-hyogo.elg-front.jp/hyogo/uketsuke/form.do?id=1637111313631
(3)申込期間:2022年2月16日まで
(4)参加費:無料、要事前申込(事前に参加申し込みをいただいた方にZOOMのアクセス方法をご案内します)
- 情報提供元
- 兵庫県
- 連絡先
- 兵庫県森林動物研究センター
TEL/0795-80-5500
MAIL/info@wmi-hyogo.jp