コイヌノエフデ

執筆 稲葉一明   掲載 2017年09月02日 10時24分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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コイヌノエフデ  スッポンタケ目 スッポンタケ科 
子犬ノ絵筆   (Jansia borneensis)




コイヌノエフデ。主に夏、林内に単生〜群生する。高さ約4〜5cm、上部は赤褐色で、下部の柄の部分と明瞭に境界がある。中は空洞。幼菌時は白い卵状で、成長するとツボとして根元に残る。



かわいらしい和名である。スッポンタケの仲間で、図鑑を見るとシマイヌノエフデ、キツネノエフデ、キツネノロウソク、キツネノタイマツ、、、楽しい和名がたくさんある。その中の一つ。

写真のものは、下部の柄の部分もオレンジ色がかっている。下部が白いものをコイヌノエフデとし、オレンジ色のものを別種としてウスキコイヌノエフデ、あるいはコギツネノエフデとして分類する説もあるようだ。



写真のものではまだ表に出てきていないが、胞子を形成する基本体(グレバ)は黒褐色の粘液化し、それが染み出てくるので、筆にインクが付いたようになる。動物たちがそれを絵筆として使うということが連想されのが和名の由来であろう。ユニークな形とかわいらしい和名、森の中で鮮やかな色彩。たまに出会う楽しいキノコである。
無毒のようであるが、食用価値は無いというのが一般的な評価。

シロホウライタケ

執筆 稲葉一明   掲載 2017年08月05日 11時46分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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シロホウライタケ
 キシメジ科、シロホウライタケ属
 白蓬莱茸 (Marasmiellus candidus)



カサの径は1〜3冂度、白くて小さくてかわいいキノコ。
カサの皮は薄く膜質、粉を噴くが光沢もある。ヒダは疎、分岐、脈絡がある、柄も白色であるが、下部は成熟すると黒みを帯びる。近縁のアシグロホウライタケは柄の上部まで明瞭に黒い。


純白で透明感もあり、光が透けて美しい。
夏から秋、枯木、枯枝に群生。

シロカイメンタケ

執筆 稲葉一明   掲載 2017年07月08日 08時49分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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シロカイメンタケ   サルノコシカケ科
白海綿茸   (Piptoporus soloniensis)
初夏から秋に広葉樹・針葉樹の倒木に発生する腐朽菌。大型のサルノコシカケで大きいものは20センチ径を超える。


シロカイメンタケという名前ではあるが、幼菌のときは赤褐色が強いく、成熟するにつれて白色となる。




特に幼菌時は同じ赤系統のマスタケと似ているが、シロカイメンタケは強靱で裂けにくく、マスタタケはもろく砕けやすいので判別できる。また、シロカイメンタケは初夏、マスタケは秋の発生が傾向として見られる。



成長時カサの縁部は柔らかいため、拡大するにあわせ接触する異物を取り込んで、植物の茎や枝などがカサを貫通している場合が見られる。




有毒との記載は見当たらず、味見をすると酸味があるらしい。幼菌の時であれば食べられないことはないと思うが、食べてみようとは思わない。不食。

アイタケ

執筆 稲葉一明   掲載 2017年06月03日 09時12分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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アイタケ   ベニタケ科 ベニタケ属
 藍茸  (Russula virescens)

このアイタケは、和名の由来は藍色から来ているようであるが、薄い藍染であればイメージできるかもしれない。少し青みがかった緑〜草色のキノコ。

傘は10cmを超えるやや大型のキノコである。傘の表面はひび割れたようになって、モザイク模様、かすり模様になる。成熟すると傘は中央部がへこみ、ロート状になる場合もある。



また、縁部が裂けることも多い。ヒダはやや密で白色、柄も白色で充実。ベニタケ科の共通で全体にもろい。緑色のキノコはあまり見かけない。成熟すれば外見の特徴から判別は容易である。



味、臭いともに温和で、ベニタケ科らしく歯ごたえは悪くぼそぼそ感があるが、まずまずの食菌といえると思う。夏のキノコなので多くの場合虫が入っており、持ち帰って食べようかと思うようなものに出会うことは少ない。



初夏から秋に広葉樹林の地上部に単生から群生する。珍しいものではない。

カワタケの一種

執筆 稲葉一明   掲載 2017年05月03日 11時51分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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カワタケの一種   ヒダナシタケ目 コウヤクタケ科
 皮茸         (Peniophora sp.)




枯木に膏薬状に広がっているものをときどき見かける。コウヤクタケと呼ばれるキノコの仲間である。




この写真はカワタケ(Peniophora quercina)ではないかと思うが、外見だけで種の同定はなかなか困難である。同一種でも様々な形状と色彩を表す。コウヤクタケの仲間であることは間違いない。









広葉樹枯木に膏薬状に樹皮に張り付くように広がっている。最初は小さな円状から発生し、やがて合体して大きな膏薬状になっていくようだ。




端は少しめくれ上がる場合がある。背着生〜半背着生のキノコ。縁部は白く、中心部は淡い肉色〜肌色。カワタケは世界的に分布しているとのこと。形状から不食。木材を腐朽させるが、人間との関りはほとんどないと言って良かろう。
 

キチャワンタケ

執筆 稲葉一明   掲載 2017年03月01日 00時10分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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キチャワンタケ   チャワンタケ目 ピロネマキン科 キチャワンタケ属 
        (Caloscypha fulgens)




キチャワンタケ、名前の通り茶碗形でレモン色から黄色が美しい。直径 2-3 cm程度で、早春から春に発生する。散生から群生。針葉樹林地内に多いようだが写真のものは針葉樹交じりの雑木林。



もろく椀の外側に少し青緑色が見られ、傷つけると黄色から青緑変する。青緑は濃いものからあまり色が出ない系統もあるようだ。




小さく、もろく、色合いからも食用に適さない。食毒不明。
黄色から青緑変しないものでキンチャワンタケという種もある。




チャワンタケ目の仲間は分類ではマツタケなど一般的なキノコと同じ菌界の真菌門であるから同じキノコの仲間といえるものの、少し別の子嚢菌亜門で盤菌綱に属する。同じ脊索動物門であるが、脊椎動物亜門の人間と尾索動物亜門のホヤぐらい別の生物である。

サガリハリタケ

執筆 稲葉一明   掲載 2017年02月01日 01時30分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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サガリハリタケ   ヒダナシタケ目 コウヤクタケ科
 懸垂針茸         (Radulomyces copelandii)




広葉樹の枯木に膏薬状に樹皮に張り付くように広がり、1冂度の針状の突起を垂らす。背着生のキノコ。




幼菌時は白く少し青みがかって透明感もあり、鍾乳石を思い出すような感じで美しい。




やがて黄褐色に色づ老熟すると針状突起が遠目には毛が密生しているように見える。
分類が進むにつれ変遷しており、図鑑等により記載が違う場合が多い。以前は属名がコゲチャハリタケ属あるいはサガリハリタケ属Mycoaciaだったが、現在はアカギンコウヤクタケ属Radulomycesとされているようだ。



特徴的なキノコであるが普通種で豊岡周辺でもよく見かける。
 

ハカワラタケ

執筆 稲葉一明   掲載 2017年01月02日 12時55分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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ハカワラタケ   ヒダナシタケ目 タコウキン科 シハイタケ属 
        (Trichaptum biforme)




小さなサルノコシカケで、枯木倒木に折り重なるように発生し、白腐れで枯木を分解していく。




普通にみられるが食用に適さずほとんど顧みられないシハイタケ属というキノコのグループの一種。シハイタケ、ウスバシハイタケ、ハカワラタケ、シロハカワラタケの4種が分類されているが、これらは非常によく似ており、特にハカワラタケとシロハカワラタケは同種と見る説が強い。



ハカワラタケは若い時には紫色が出て美しい。




老熟しても簡単には腐らないので紫が消えて干からびたように折り重ねって倒木に付着しているのを見かける機会のほうが多い。




ハカワラタケとシロハカワラタケが同じ倒木から発生している。





ヒダナシタケ目だからヒダはない。管孔面はヒダナシタケ目に多い穴状ではなく、歯牙状、薄歯状になっている。




ハカワラタケ、シロハカワラタケは広葉樹の倒木、古木に発生する。北半球で普通種。
 和名ハカワラタケの漢字表記は歯瓦茸?

アシナガタケ

執筆 稲葉一明   掲載 2016年12月03日 14時18分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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アシナガタケ    ハラタケ目 キシメジ科 クヌギタケ属 
脚長茸        (Mycena polygramma )
アシナガタケ。広葉樹林の落葉、落枝などから秋に発生。写真のものは、豊岡市内の自宅庭で発生したもの。


傘は幼菌時は卵型で徐々に開き円錐形から中央部が突出する。











カサの径は2僂曚鼻
柄は5〜10センチ程度になり、弱弱しく地味ながらも森の妖精感がある。




ごく近縁種にニオイアシナガタケがあるが、こちらはヨードチンキの臭いがするという。そのような臭いはしないのでアシナガタケとした。

また、アシナガタケの特徴としては柄に縦線がみられることである。明確なものではないが、かろうじて縦線が確認できた。




普通種。無毒であるが食用の価値はない。

カノシタ

執筆 稲葉一明   掲載 2016年11月03日 12時08分   カテゴリ たじまのしぜん » きのこ

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カノシタ    ヒダナシタケ目 カノシタ科 カノシタ属 
鹿舌        (Hydnum repandum)




カノシタ、優秀な食菌であるが毒成分を含んでいることが分かり、最近の図鑑では毒キノコとして扱われている。広葉樹林、針葉樹林、雑木林、広く発生する。




肉質はもろく砕けやすいが、火を通すとしっかりしと充実し、独特の歯触りは表現が難しいが、私個人の評価としては一級品である。バター炒めやシチューなどに入れると、お肉を食べているような感じになる。欧米ではシチューやオムレツなどに入れる食用キノコとしてpied du mouton(羊の足)の愛称で一級の食材とされている。


ヒダナシタケ目、つまり広い意味でサルノコシカケの仲間である。傘の裏側にヒダはなく、針状の突起が無数に垂下している。




幼菌時は饅頭型、成長してカサが開き、成熟するとフチが不規則にゆがんだ形となる。カサの色は肌色〜黄色〜淡橙色と広い。




ほとんど白から薄肌色の近縁種にシロカノシタがあるが、食菌としてはほとんど同じ扱いでよいと思う。




シロを作り毎年採取でき結構多収が見込め、独特の食感は魅力であり、わずかに毒成分を含んでいるとのことであるものの優秀な食菌といえる。




今秋、豊岡市内のとあるキャンプ場のすぐ横で、大きなシロを見つけた。キャンパーは誰も知らないのであろう、見向きもされていないようだ。

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