先輩紹介

“24時間好きな事ばかり”でも生きてゆける

いろんなことは『やる気のある内に、始めるのは50才まで』と決めていた。40才で考え10年間準備、50才で実行、60〜70才は勉強、70〜80才でいい作品に。
“24時間好きな事ばかり”でも生きてゆける_1  40才の頃から田舎暮らしは“人の居ないところ”と心に。50才の時、静かな渓流沿いの今の場所に移住。当時は和田さん家だけだったが、今では数軒が建ち、まだその上に分譲地が出来ているとか。やや不満そう。

 移住前は西宮市に住み、大阪市の大手建設会社に勤務。休日には、趣味のフライフィシングや絵画(号は「喜魚・きぎょ」、43年の歴史を持つ“たぶろう美術協会”や神戸の“ギャラリーきのこ”などへ出展される腕前)などで3年間来但。地元但馬で教室の講師もされて徐々に但馬人に。雪景色の冬が大好きと。

 専業主婦だった一つ年下の奥様は、少し抵抗はあったものの移住を決められた。当時中学一年生だった末っ子と三人で移住。お子さま三人全員社会人となられ、今では夫婦だけの二人暮らし。

 スパイス20数種のカレー、マスター自らの手動ミルでコーヒー、ドイツからのハーブティー、手作りケーキなど全て本格手作りの屋号「カントリーハット」を開業。マスターの和田さんは大の西部劇ファン。少しはにかんで被られるカントリーハットは、それでいてとてもよく似合う。移住1年後の平成11年のこと。

「いろんな人が来て、にぎやかに憩いでもらいたい」との思いが皆さんに。時には見知らぬ人達同士が意気投合、大会議になることも。お店の前には、よく手入れされた大型バイクが2台。ツーリング途中のライダー仲間達も気軽に立ち寄って行く。年数回ライブも。いろんな人からいろんな事を学び、そして詳しくなると。

 週一回は但馬各地の老人ホームを訪れ、“喫茶の出前”をされている。遠くは50Kmほども離れた但東町まで。今ではすっかり馴染みになられ、入居の皆さんも出前喫茶を待ちわびていらっしゃるとか。
「釣りをして。絵を描いて。昼寝して。自営のカフェでカレーを作る。24時間好きなことばかりをして。それでも生きてゆける。」とさり気なくおっしゃる。言葉の中身はけっこう[熱い]と受けたが。(稲垣和弘 2008.6.23)
“24時間好きな事ばかり”でも生きてゆける_3 西宮市出身、朝来市佐中在住 カフェ「カントリーハット」経営 和田さん 60才